ITエンジニアをやっているとよく「生産性の向上」を求められることが多いと思います。
しかし、僕自身もそうなのですが「そもそも生産性って何?」状態なので何をしたら良いのかよくわかりませんよね…
この記事では、まず「生産性とは何か?」を定義した上で生産性を高めるための考え方を紹介します!
この記事は、こんな人にオススメ!
・生産性について定義が欲しい人
・生産性を上げたい人
・ITエンジニア
生産性とは何か?
考える視点によってさまざまな考え方がありますが、この記事では「解決した課題の数」と定義します。
なぜかというと、我々ITエンジニアは「ITの力で課題を解決すること」を仕事の目的としているので、
目的に直結する指標が良いと思ったからです。
そして解決した課題の数であれば、「リリース数」「PR数」といった数値で置き換えて計測ができますし、
解決できた課題が増えるということは組織・会社としても「売り上げ」「利益」として恩恵を受けることができるはずです。
生産性を高めるたった1つの方法
「生産性を高めるたった1つの方法」、それは「タスクを減らすこと」です。
僕自身よく耳にするのは、『「生産性を高める」=「タスクを速くこなす」』だったのですが、
『「生産性」=「解決した課題の数」』と定義するとそれが本質ではないと思いました。
「タスクを速くこなす」だけでは遅い
タスクを速くこなせると、確かに解決できる課題の数も増えます。
しかし、速くこなすことだけを考えていると「無駄なタスク」によって余計な時間を使ってしまうことになりかねません。
極端な例ですが、
どんなに足の速い人でも、100m走を反対に走り出して地球を一周してゴールするようなことをしていたらオリンピック選手でもカメにすら勝てません。。。
なので、生産性を高めるには「速い」だけではなく「無駄がない」=「タスクを減らす」ことも必要になります。
「タスクを速くこなす」本質も「タスクを減らす」こと
生産性を高めるには「速さ」と「減らす」の2つを意識すれば良いのでは?と思うかもしれません。
僕の意見としては「タスクを速くこなす」ことの本質も「タスクを減らす」ことだと思います。
つまり「減らす」ことだけ考えればよいということです。
どいういうことか説明するために「カレー作り」で考えてみます。
1回目:何も知らない状況
①カレーの材料に何が必要か調べる
②材料がどこで手に入るか調べる
③材料を買う
④材料を切る
⑤鍋で煮込む
2回目:1回目の経験で①②は省ける
③材料を買う
④材料を切る
⑤鍋で煮込む
3回目:2回目よりも効率化
③④カレーの材料がカットされたキットを買う
⑤鍋で煮込む
1回目は、何も知らないのでめちゃめちゃ時間がかかります。。。
2回目は、1回目の経験があるので「調べる」タスクが減ることでカレー作りの時間が大きく短縮できます。
3回目は、③④の手段を変えることでこれもまたタスクが減り時間短縮になっています。
このように回数を重ねるごとにカレー作りが速くなりますが、
ここで注目したいのは、カレー作りの速さが上がっているというよりも余計な工程が減ったことで完成までが早くなっているということです。
実際の仕事に置き換えると、
・一度調べたことはどこかにメモをしておく
・複雑な作業を手順書としてまとめておく
・ツールを導入することで作業を単純化する
など、タスクを減らす行動が速さが生みます!
「慣れ」は数をこなす以外の方法がないのでここでは考えないものとします。
どうしたらタスクを減らせるのか?
では、どうしたらタスクが減るのでしょうか?
大きく5つのことを意識するとよいと思います。
・別の手段を考える
・80点を目指す
・空き時間は課題を探す
・同じことは2度やらない
この詳細は以下の記事にまとめているのでご覧ください。
【忙しいあなたへ】仕事を減らすための5つの考え方生産性向上を加速させる4ステップ
ここまでで、生産性の定義と生産性の高め方を紹介しました。
そして、生産性が高まることは組織・会社にとって良い影響を与えるはずですが、
自分の生産性が高まるだけだとなかなか会社レベルの影響はイメージがしにくいですよね?
ただ、これから紹介する4ステップを実践すれば個人だけではなく組織・会社レベルで生産性を高めることができます。
ステップ1:個人のタスクを減らす
まずは紹介した5つの考え方にしたがって自分のタスクを減らしてみましょう。
初めのうちは減らすこと自体に時間がかかるかもしれませんが、
数をこなしたり深く取り組むことでちょうどよいと思えるところが見つかると思うので、
まずはいろいろトライしてみましょう!
ステップ2:組織のタスクを減らす
個人のタスクを減らすのに慣れてきたら、次は組織のタスクを減らしてみましょう。
もしあなたが10人のチームに配属されているのであれば、その10人のタスクを減らせれば効果は10倍ですし、
部署・会社レベルのタスクを減らせれば規模によって数百~数千倍の効果を見込めます。
「そんな大きなことできないよー」と思うかもしれませんが、「調べたことを社内ドキュメントにまとめて共有する」とかから始めればOKです!
(調べるコストは全員に共通して高いですからね)
いきなり全体共有だとハードルが高ければ、まずは身近な人1人に見てもらうとかでもOKです!
自分でタスクを減らしながら、「これは他の人も同じことで時間使ってないかな」と思うことを他の人の役に立つようにアクションをすればよいです。
ステップ3:減らし方を教える
ステップ2ができるようになると、組織の中でも一定の発言力のようなものが得られると思います。
そこまできたら、今度はタスクを減らす作業を自分以外の人にやってもらうようにしましょう。
ここで大事なのは、減らすための具体的なアクションを伝えず、何をどう減らしたら良いのか考えてもらうことです。
魚を釣ってあげるのではなく、魚の釣り方を教えるというやつですね。
これで仮に10人がタスクを減らすことができるようになると、生産性向上の効果は10倍になります。
ステップ4:教え方を教える
自分以外の人が、タスクを減らすことに慣れてきたら、最後はその人からまた別の人へタスクを減らし方を教えてもらうようにしましょう。
これができると、ねずみ算式にタスクを減らせる人が増えていくので、組織の生産性もねずみ算式に高まっていくことでしょう!
まとめ
生産性の定義を「解決した課題の数」と定義し、生産性向上の5つの考え方
・「目的に合うものだけに取り組む」
・「別の手段を考える」
・「80点を目指す」
・「空き時間は課題を探す」
・「同じことは2度やらない」
を紹介しました。
生産性が高まり、最後まで読んでくださった方が、
・残業がへった
・時間がなくてできなかったことにチャレンジできた
というようなより良いワークライフになると幸いです!